映画そのものってよりも、これ日本で上映禁止決めた奴ってホンマに表面的にしか見てないんやなあ、、って思った 後半殆どシュトラウスとの政争に巻き込まれた話ばかりで、これがある種本筋やん。 物理の天才で、女たらしで、共産政治的活動の過去を持つオッペンハイマーの栄光と挫折。 そもそもアメリカが太平洋戦争を始めたのは日本が真珠湾を先制攻撃したからやしな。ま、ヒロシマ・ナガサキの被害者数は100倍違うけども。 戦争を振り返ってどちらかを正当化することはできない。だって、どちらの正義が正しいかを武力でハッキリさせるのが戦争、力の論理、なんやからそれが出来ていれば戦争なんて起きているはずがないんや。
話が逸れたけど、そういうわけで僕はこの映画を中立的に見たと思うんやけど、オッペンハイマーを責めることは誰もできないと思うんや。トルーマンが落とした。それでいいじゃないか。
科学史としてはとても楽しめた。大学以降、量子物理勉強してたら数式や定理や単位で名前聞くような大物ばかりが出てきてヤバかったな。ファインマンの伝記も読んだことあるけど映画中の再現度高かった笑
最先端の科学技術開発って必然的に戦争になるんよ。冷戦下では宇宙開発競争があったし、現代はAI開発戦争がある。去年末もgoogleのAIエンジニアが死んでた。 世界最先端の科学技術の開発者というのは最前線の兵士と同じなんよ。ハイゼンベルクやスターリンがどんな顔で原子爆弾のニュースを聞いたか映画では明らかになっていないけど、こういう国では科学者は処刑されていたかもしれん。 原子爆弾については日本も京大が加速器作って可能性模索してたし、ドイツはアメリカに先んじてミサイルの原型を作ってた。当時生きてた人からすれば自由主義陣営が科学技術で勝てたのは本当に偶然だったかもしれない。(戦争の趨勢は優位だったけど) 核戦争の危機は確かにいつでもある。やけど世界的には核軍縮の動きもある。油断はあかんけどな。
それより僕には新たな危機が迫ってきてると思うんや。 AIとか生命科学技術とかの進歩は著しくて、これまでの世界と比べて一気に予測が難しくなった。 ロボットの兵士、脳にコンピュータを繋げたり、再生医療による体組織の再生、睡眠や人工冬眠の技術の確立、老化速度よりも早く若返る仕組みなどはまさに今進行中の研究で、このうちのいくつかは10年とかそういうスパンで実現すると言われている。 SFの世界が到来することにまだ世界は追いついてない。見えていないところから危機がくることが本当のリスクやと思うんや。